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2014年08月16日

彼女のファンタジーは霊界に通じる?! ダイアナ・W・ジョーンズ生誕80年!  ★ガザの避難民キャンプで結婚式、喜び広がる

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2014.08.16 和泉川 犬にdoggles


外国語を翻訳するように、
本は映画に翻訳されなくてはならない。


「ハウルの動く城」映画化について
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ



Googleがダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの生誕80周年だと教えてくれたので、取り上げてみることにしました。

この方は、イギリスの女流作家で、2011年3月26日に76歳で亡くなっています。
日本では、ジブリ映画「ハウルの動く城」の原作、「魔法使いハウルと火の悪魔」で有名となりましたが、ファンタジー作家として、また英女流作家として、ハリーポッター・シリーズのJ・K・ローリングをしのぐ実力を持つとも言われ、根強い人気のある作家です。

私もある時期、彼女の作品にはまりまして、そのストーリーの面白さ、発想の豊かさに、驚かされつつ、大いに楽しませて頂きました。

実は、私が図書館で繰り返し、新しい本を探しては読破した間、彼女の死は知りませんでした。死後出された本がないので、健在と書かれているものばかりだったからです。
ようやく図書館の本が無くなった時点で、ネット検索してみると、すでに亡くなった後で、あれらの物語の続編や、見事なストーリー展開やドンデン返しに、はらはらドキドキすることもないかと思うと、とても喪失感に襲われたのです。

もう1冊も読めないかと思うと、本当に寂しいです。

ダイアナ・ウィン・ジョーンズは、指輪物語のトールキンの大学の教え子です。
そして、イギリスの古典や、ファンタジー、お伽話などを体に染み付くほどに理解しているがゆえに、さりげなくそういうもののエキスがにじみ出て、物語に深みを出しています。

そういうことに、もともとの素養がない日本人からすれば、その粋さ、背景に流れる歴史観、物語の雰囲気まではなかなか理解できません。
そういう意味では、あまりそういうことはしないのですが、彼女の作品に限っては、あとがきを先に読んで予備知識を得てから物語を読み始める、なんてこともしていました。

イギリスにはシェークスピアやオースティンなど、私の好きな作家が多いのですが、ファンタジー界は特に逸材を続々生み出しています。
先にあげたトールキンや、現在の女王J・K・ローリングの作品だけでなく、ピーターパン、不思議の国のアリスなど、多くのファンタジーが誕生しました。
妖精と魔法が生きていて、また幽霊が大好きな国柄、というのも様々なファンタジーが生まれる要素ともなっているんでしょうね。

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ、彼女の作品が読んでいて気持ちがいいのは、ハッピー・エンドが多いからでしょうか。
それもファンタジーならではの、不思議な悪夢のような状態を越えて、例えば悪の魔法の勢力にがんじがらめになっている状態から、ヒロインやヒーローが、諦めることなく、また、愛の力で切り抜けていくのです。

ダイアナ・ウィン・ジョーンズの描く魔法の世界などの不思議な空間は、これは霊界に酷似していると、ある時気づきました。

おそらく素晴らしい感性の持ち主であり、かつ素晴らしいインスピレーションを得ないと書けないような内容ですので、神や霊的なものから与えられるイメージから、独自な世界を描いていったのだと思います。

霊界に似ているのですが、それは夢にも似ています。(夢というのは、霊界を映す鏡のようなものだと私は考えています。)
ある時までは、悪夢に近い状況を、一気にドンデン返ししていく時の爽快さ、これは誰にも書けるものではありません。
文章力、物語の構成力のみならず、その精神性が高くないと書けないと、思います。

彼女はきっと今、あの世に行かれて、御自身が描かれた世界との共通点に、驚いておられることでしょう。

私もいずれあの世に行ったとき、もしできるなら、もう一つか二つでもいいから、新しい物語を聞かせて頂きたいと、秘かに期待しています。



「映画化について最初に聞いたときには、
長年宮崎のファンだったから嬉しかった」

「もし(映画化について)疑念があったら、
いつだって映画化を拒否する事ができた。
(原作を)変える事はわかってる。
外国語を翻訳するように、
本は映画に翻訳されなくてはならない。
二つは異なるメディアで、
活字で伝わる事が
そのまま映像で伝わるとは限らない。
多分出来上がった映画には
私も驚く事になると思うけど、
その覚悟はできてます」




今日もいい一日を

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2014年05月03日

樋口一葉、生誕142年?! 散ったひと葉が今繁る?! 「十三夜」  ★生徒が撮影した沈没前の韓国船内、14分で楽観的なムードが一転


シラン♪


昨日、5月2日は、樋口一葉の生誕142周年でした。

Googleロゴで、気づきました。とても素敵なイラストですね。
「別れ霜(わかれじも)」と紹介しているものもありましたが、私は「十三夜」*の場面に間違いない、と思います。


ichiyo-higuchis-142nd-birthday-5763386180632576-hp.jpg




樋口一葉といえば、今や5千円札の人として、誇るべき日本女性になりました。

24歳で、肺結核で亡くなった薄幸の天才作家。特に亡くなる1年前の14ヵ月は、奇跡の14ヵ月と言われるほど、傑作を発表し続けました。

何を隠そう、私も一葉ファンの一人です。
中学の頃から、モンゴメリーと樋口一葉に憧れていました。アンネの日記にも影響を受けました。

彼女の紡ぐ文語調の日本語があまりに美しく、「たけくらべ」の最初の部分は暗誦したほどです。

基本的にはハッピーエンドしか好きでない私にはめずらしく、一葉だけは、例外なのです。
彼女の描く、悲しい身の上の女性たちの物語。どれもリアルに描かれながらも、美しい淡い悲劇となって、詩情ともいうべき情景描写が実に見事です。

こうして、彼女の亡くなった年をはるかに越えて思うのは、彼女の類まれな才能と、孤高な人間性というのでしょうか。
できることなら、もっと長く生きて、愛する夫と子どもを得てほしかったですね。

昔の作家たちには、なぜか短命の人が多いのですね。
自殺で亡くなる人も多かったですが、肺結核が不治の病だった頃のことですから。
胸を患うということは、心配なこと、胸が詰まるような思いが多かった人なのかもしれません。物書きというのは、やはり繊細な神経の持ち主でもありますから、心労が病気につながることもあったのでしょう。

*「十三夜」は、一葉の代表作の一つです。以前にあらすじを要約して、掲載したことがありましたので、ちょっと季節は違いますが、一葉にちなんで紹介します。

ちなみに「別れ霜」は読んだことはないのですが、もっと初期の作品で、悲恋の末心中を選んだ男女の物語。確かに男主人公は、車夫になるのですが、あの、大きなきれいな月は、きっと「十三夜」かと思うのです。


十三夜の夜、人に“奥様”と呼ばれる身分の、
いい家柄に嫁いで7年になるお関が実家を訪ねる。
夫に見初められ、何がなんでもという矢の催促で結婚したにも関わらず、
半年ばかりで熱も冷め、子供を身篭った頃から
夫は最初執着したのとは反対に、彼女を毛嫌いするようになる。
息子の太郎のため、実家のためにと忍耐してきたが、もう限界と
家にはほとんど帰らない夫の留守に、
離縁状をもらう覚悟で実家に来たのだ。

その当時のこと、離縁も夫が受け入れれば、子供とも離され、
二度と会うことはできない。
しかし、夫の仕打ちを受ける苦痛に比べれば…。

離縁すればもっとみんなを不幸にするだけで、
子供との縁も切れ、弟も職を追われるかもしれない。
涙は各自(てんで)に分けて泣こうぞ」と父に、なだめすかされて
私一人が死んだ気になればいいと、決心を変えて家に帰ることにする。

その途上、拾った人力車の車夫(くるまや)が、
身を持ち崩したかつての思い人、録之助だった。

お関の縁談が決まってから、やけになって遊び始め、
家庭を持てばマシになるかとかわいい妻を娶らされるが、
それでも放蕩に明け暮れ、
一昨年には商売も人手に渡し、汚い安宿暮らしをしている。

お関にしても、お互いに約束をしたわけでも、伝え合ったわけでもないからと、涙ながらに思いを断ち切ったのだが…。

録之助は、よい家の奥様であるお関の悩みを知るわけはなく、
自分の落ちぶれた身の上を恥じるばかりだった。

またお関もその思いの内を伝えることなく、十三夜の月の下を別れて行く。

其人(それ)は東へ、此人(これ)は南へ、大路の柳月のかげに靡いて
力なさそうの塗り下駄のおと、村田の二階も原田の奧も憂きはお互いの世におもう事多し。



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2013年04月26日

「春はあけぼの」がいい?! 私の「いいね!」を探す生活!! (全文・現代語訳)添付


4977651朝霧の丘 by かしわ園キャンパーシャカ.jpg


春は、あけぼの。
やうやう白くなりゆく
山ぎは 少し明りて
紫だちたる雲の
細くたなびきたる。


清少納言



春が終わってしまう前に、「春は曙(あけぼの)」を掲載したいと思っていました。

清少納言の春はあけぼの(夜明け)がいい、という言葉は確かでしょうが、四季を通じてきっと夜明けは美しいと思うのです。それでも、冬の明け方は寒すぎますから、春になって空気が暖かくなった頃は、より夜明けをしっかり堪能しやすいでしょうね。

紫立ちたる(がかった)雲がたなびいている、そんな明け方は、本当に美しいですし、それを見るだけでなんだか幸先がいいというか、嬉しい気持ちになったりもします。

私は朝早く起きる習慣があるのですが、最近は一階にいることが多く、夜明けや夕焼けの様子をあまり見ることがないのは、もったいないと感じています。
空を大きく見られるとしたら、何にもない生活だったとしても、極上の芸術作品を置いているようなものですから。50インチ以上の大画面テレビの迫力に負けはしないし、心を豊かにしてくれることでしょう。

「枕草子」は「をかし」の文学みたいに言われます。
さりげないものに情緒に感じたり、趣きがある、味がある、そういうものを発見するのは、ささやかな生活の中にも、喜びや華が生まれるような気がします。

春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ、冬はつとめて(早朝)。四季それぞれの中に美しさ、趣きを発見していきたいですね。

夜明け


「 春はあけぼの 」

春は、あけぼの。
やうやう白くなりゆく山ぎは 少し明りて
紫だちたる雲の細くたなびきたる。

夏は、夜。
月の頃はさらなり。
闇もなほ。
螢の多く飛び違ひたる。
また、ただ一つ二つなど、
ほのかにうち光りて行くもをかし。
雨など降るもをかし。

秋は、夕暮。
夕日のさして、
山の端(は)いと近うなりたるに、
烏の寝どころへ行くとて、
三つ四つ、二つ三つなど、
飛び急ぐさへあはれなり。
まいて雁などの連ねたるが
いと小さく見ゆるは、いとをかし。
日入り果てて、
風の音、虫の音など、
はたいふべきにあらず。

冬は、つとめて。
雪の降りたるはいふべきにもあらず。
霜のいと白きも、
またさらでも、いと寒きに、
火など急ぎ熾して、炭もて渡るも、
いとつきづきし。
昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、
火桶の火も、白き灰がちになりて、わろし。


清少納言


(現代語訳)
春は、あけぼのの頃がよい。だんだんに白くなっていく山際が、少し明るくなり、紫がかった雲が細くたなびいているのがよい。

夏は、夜がよい。満月の時期はなおさらだ。闇夜もなおよい。蛍が多く飛びかっているのがよい。一方、ただひとつふたつなどと、かすかに光ながら蛍が飛んでいくのも面白い。雨など降るのも趣がある。

秋は、夕暮れの時刻がよい。夕日が差して、山の端がとても近く見えているところに、からすが寝どころへ帰ろうとして、三羽四羽、二羽三羽などと、飛び急ぐ様子さえしみじみとものを感じさせる。ましてや雁などが連なって飛んでいるのが小さく見えている様は、とても趣深い。日が沈みきって、風の音、虫の音など、聞こえてくるさまは、完全にいいようがない。

冬は、朝早い頃がよい。雪が降った時はいうまでもない。霜がとても白いのも、またそうでなくても、とても寒い時に、火を急いで熾して、炭をもって通っていくのも、とても似つかわしい。昼になって、寒さがゆるくなってくる頃には、火桶の火も、白い灰が多くなってしまい、よい感じがしない。



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