昨日、記事を上げてからいろいろ調べる中で、昨日書いたことは、認識不足が多かったなと知りました。
故金正日総書記には3人の息子がいますが、今回のインタビューで注目を浴びている金韓松(ハンソル)さんというのは、長男の正男氏の長男で、金正日氏には唯一(?)の孫に当たるわけですが、彼は祖父にも、新指導者となった叔父の金正恩氏とも一度も会ったことがないと言います。
故金正日氏の3人の息子の長男、ハンソルさんの父である正男氏は、2001年に来日の際、偽造パスポートで国外退去となった件以降から、後継者から外されたとされていますが、その前から、交流がなかったようですね。
ちなみに次男の正哲氏は、シンガポールやドイツでエリック・クラプトンのコンサートに熱狂する様子が報道されたり、豪遊しているという印象がありますね。
長男の正男氏にしても、あまり落ち着いたイメージはなかったような気がします。
正日氏の死後日本で出版された本は、今までの印象を覆し、とても好印象を持つような内容だといいます。
この、金ハンソルさんのインタビューを見ても、好青年の印象を持ちます。
ほんの少し前、フェイスブックで黄色い髪の開放的な写真を出していたり
(金正日の孫と推定 キム・ハンソルさんの写真が話題)、という様子は、普通の西側の文化に染まった若者という印象ですが、このインタビューでは、殊更、好印象を心がけたのかもしれません。
実際は、彼の素顔に近いのかもしれませんし、本音も語っているでしょう。その辺りは判断が難しいですね。
昨日、私が判断違いをしていた、というのは、父、金正男氏が今はどうやら中国の支援を受けている状況であることから、当然息子である彼も、そうであるということです。
金正恩側とは、決別・対立関係なのではないでしょうか。北朝鮮にあるとしたら、母方の親族との関係だけのようですから。
ただし、対立関係ゆえに、正男氏も暗殺者が狙っていたりして、その息子ですから、彼も命を狙われることは十分に考えられるということですね。それは、このインタビューがあってもなくても、ということでしょう。
また、今回のインタビューはフィンランドの放送局が放送したものですが、4月〜6月に撮影されたものと見られ、今の時期に放映されたのは、平壌側への何らかのアピールの意図があるのではないかともみられています。
元国連(UN)事務次長で、ボスニア・ヘルツェゴビナの人権特別報告官も務めたエリザベス・レーンさんがインタビューし、彼女の誠実な人柄もあいまって、お祖母ちゃんと孫のような構図もあり、好印象のインタビューに仕上がっているのだと思います。
インタビューの内容を、YouTubeの動画(英語)で確認しましたが、中央日報などの記事をもとに、まとめてみます。
◇
平壌で生まれた翌年マカオに移住した。母の家族と会うためにほぼ毎夏訪れていた。
訪問する時は、一般の人とは接触する機会はなく、北朝鮮での交友関係はない。祖父が特別な指導者であり、特殊な規則がありましたから、私は孤立していた。
このボスニアの学校は、友人の情報があり、自分の意志で入った。
学生は様々な国から来ていて、よい友好関係をもっている。
学校の寮ではリビア人のルームメートと部屋を共有している。このルームメートは2011年に殺害された故ムアマル・カダフィ大佐の独裁政権に対し蜂起したリビアの反体制派を支持していたと述べ、「あの時、この友人はとても夢中になって僕に色んな話をしてくれました。国に帰ってまったく違うリビアを見たと。とても興味深いと思いました」
来ている学生は、異なった意見をもち、歴史的な観点も違うが、ディスカッションで共通の意識、理解をもてる。クラスだけでなく、学校の雰囲気もいい。
南北対立に対しては「私は片方にだけ肩入れしない。北朝鮮と韓国の長所と短所をしっかり見るだろう」
「来年に韓国人学生1人が(ボスニア国際学校に)入ってくる予定だが、本当におもしろいだろう」
「マカオにいる時に韓国から来た友人がいた。最初はぎこちなかったが学校生活をともに過ごしお互いを少しずつ理解しながら、故郷の話をするとすぐに私たちがどれほど似ているかを悟った。民族を分断させたのは政治問題だが、私たちは同じ言葉、同じ文化を持つ親しい友人であり、一緒に旅行もする。これは非常に素敵な感じだ」
「祖父が亡くなったのをマスコミの報道で知った。」
「どういう人なのかただ知りたくて、いつも会いたいと思っていました。亡くなる(日)までずっと祖父のことを待っていました。いつかきっと会ってくれるんじゃないかと思って。僕が存在していることすら知っていたのかどうか、まったく分かりませんでした」
母は、一般市民です。
「食べ物を食べる前に飢えている人々を考え、自身が持っているものに感謝するよう教育を受けた。いつか北朝鮮に戻って住民たちが良く暮らせるもっと良い状況を作りたい」
叔父の金正恩がどのように最高指導者になったかという質問には、「会ったことがなく、どのように指導者になったのか、僕には分かりません。それはおじと祖父との間の話ですから」と答えた。
「私の父は政治にあまり関心がありませんでした」という言葉に、司会者が「彼(金正男)のために良かった」と言うと、彼は笑いました。
──北朝鮮は特殊な政治体制であり、様々な問題がある、特に飢餓問題、また多くの人が粛清されていますが。
(北朝鮮に滞在する時は)母方の実家にいて、祖父が独裁者であることを知らなかった。
あそこで何が起きているか全然、分かっていなかった。
いつか北朝鮮に戻り、住民が豊かな暮らしを送れるようにしたい。
(南北分断は)悲しいことだ。
「韓国に行くことができず、韓国の友人に会うことができないのがあまりに悲しいので私は統一を夢見る。私の友人が『韓国や北朝鮮にバスに乗って行き互いに会えば良いだろう』と話したが、これは(私が持つ)夢のひとつだ」
──今後について
大学に進学し、卒業後は様々な計画がありますが、世界平和を築くために働きたい。背景的にも、特に私の大切な部分である朝鮮が分断されているわけで、徐々に努力を傾けていけば、問題を締めくくり、そして統一する日を迎えることができると思います。
──その日(南北統一)は、翌週、翌年、それとも10年後でしょうか。
多分、もっと。少しずつ段階をおっていかないと、なかなか解決するかもわからない問題ですから。
◇
ちょっとまとまりませんが、このようなインタビュー内容でした。質問は北朝鮮の問題についてもシビアに指摘していましたが、彼は真摯に答えていました。
最後、「Unite(統一する) 」という言葉を強調して言っていましたね。
南北統一はやはり、どんな立場の人であれ、韓国・北朝鮮に関わる人にとっては一番の願いのようです。
北朝鮮、韓国、中国の思惑、そして、父、正男氏の立場や考え(中国的な革命を指示しているよう。)もありますが、純粋に、彼の言葉が真実であってほしいです。そして、世界平和と南北の平和、北朝鮮の飢餓に苦しむ人々を解放するための架け橋になってくれることを願いたいです。
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