来日中のブータン国王夫妻、慶応大を訪問
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ブータン国王夫妻の歓迎式典
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ブータンの国王夫妻の来日と共に、いっせいに秋が深まりを見せて、見事な紅葉が見られるようになりました。
ジグメ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク国王(31)は、国会で演説し、日本のためにお祈りもしてくださったとか。
その演説の内容、全文がありましたので、ご紹介します。
果たして日本が、褒めたたえてくださったような国なのかと思うと、アジアに対して、世界に対して、申し訳ないような気になりますね。私たちも正されるような気がします。
ブータンへの関心も高まり、観光の予約も殺到するでしょうか。観光は制限され、ガイドをつけなければならないらしいですが、お金と時間と機会があれば、行ってみたいですよね。日本が失くしてしまったものが、残されているような気がしますし。
慶応大でのメッセージも聞きたいところですが、一部しかわかりません。
貧富の格差拡大や環境破壊といった地球規模の難題解決に向け、「あなた方若い友人が英知と勇気、決意を示してくれること祈っています」
「あなたが人生を振り返ったときに、後悔なく満たされていて幸せであることを祈ります」
このように「祈る」という言葉を何度か使われたようです。
昭和天皇の崩御の時の、前ブータン国王の行動にも感動しましたが(→ こちら)、ブータンという国は、稀有な国ですね。
ワンチュク国王の祈りによって、日本の国会議事堂も清められ、癒されたのではないでしょうか。
また被災地にも訪問してくださるとのこと。
6日間の滞在中、フルに動かれるのでしょう。
では、演説文の前半を掲載します。
(前置きは略)
ブータン国民は常に日本に強い愛着の心を持ち、何十年ものあいだ偉大な日本の成功を心情的に分かちあってまいりました。3月の壊滅的な地震と津波のあと、ブータンの至るところで大勢のブータン人が寺院や僧院を訪れ、日本国民になぐさめと支えを与えようと、供養のための灯明を捧げつつ、ささやかながらも心のこもった勤めを行うのを目にし、私は深く心を動かされました。
私自身は押し寄せる津波のニュースをなすすべもなく見つめていたことをおぼえております。そのときからずっと、私は愛する人々を失くした家族の痛みと苦しみ、生活基盤を失った人々、人生が完全に変わってしまった若者たち、そして大災害から復興しなければならない日本国民に対する私の深い同情を、直接お伝えできる日を待ち望んでまいりました。いかなる国の国民も決してこのような苦難を経験すべきではありません。しかし仮にこのような不幸からより強く、より大きく立ち上がれる国があるとすれば、それは日本と日本国民であります。私はそう確信しています。
皆様が生活を再建し復興に向け歩まれるなかで、我々ブータン人は皆様とともにあります。我々の物質的支援はつましいものですが、我々の友情、連帯、思いやりは心からの真実味のあるものです。ご列席の皆様、我々ブータンに暮らす者は常に日本国民を親愛なる兄弟・姉妹であると考えてまいりました。両国民を結びつけるものは家族、誠実さ。そして名誉を守り個人の希望よりも地域社会や国家の望みを優先し、また自己よりも公益を高く位置づける強い気持ちなどであります。
2011年は両国の国交樹立25周年にあたる特別な年であります。しかしブータン国民は常に、公式な関係を超えた特別な愛着を日本に対し抱いてまいりました。私は若き父とその世代の者が何十年も前から、日本がアジアを近代化に導くのを誇らしく見ていたのを知っています。すなわち日本は当時開発途上地域であったアジアに自信と進むべき道の自覚をもたらし、以降日本のあとについて世界経済の最先端に躍り出た数々の国々に希望を与えてきました。日本は過去にも、そして現代もリーダーであり続けます。
このグローバル化した世界において、日本は技術と確信の力、勤勉さと責任、強固な伝統的価値における模範であり、これまで以上にリーダーにふさわしいのです。世界は常に日本のことを大変な名誉と誇り、そして規律を重んじる国民、歴史に裏打ちされた誇り高き伝統を持つ国民、不屈の精神、断固たる決意、そして秀でることへ願望を持って何事にも取り組む国民。知行合一、兄弟愛や友人との揺るぎない強さと気丈さを併せ持つ国民であると認識してまいりました。これは神話ではなく現実であると謹んで申しあげたいと思います。それは近年の不幸な経済不況や、3月の自然災害への皆様の対応にも示されています。
皆様、日本および日本国民は素晴らしい資質を示されました。他の国であれば国家を打ち砕き、無秩序、大混乱、そして悲嘆をもたらしたであろう事態に、日本国民の皆様は最悪の状況下でさえ静かな尊厳、自信、規律、心の強さを持って対処されました。文化、伝統および価値にしっかりと根付いたこのような卓越した資質の組み合わせは、我々の現代の世界で見出すことはほぼ不可能です。すべての国がそうありたいと切望しますが、これは日本人特有の特性であり、不可分の要素です。このような価値観や資質が、昨日生まれたものではなく、何世紀もの歴史から生まれてきたものなのです。それは数年数十年で失われることはありません。そうした力を備えた日本には、非常に素晴らしい未来が待っていることでしょう。この力を通じて日本はあらゆる逆境から繰り返し立ち直り、世界で最も成功した国のひとつとして地位を築いてきました。さらに注目に値すべきは、日本がためらうことなく世界中の人々と自国の成功を常に分かち合ってきたということです。
「国民総"幸福"量」を重んじるブータン国王が国会で演説 全文
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日本は、こんなに尊厳のある国だったんだろうか、思わずそう思い込んでいい気分にもなりますが、そうなると信じてくださっていることを感じますので、今一度そういう国を目指さなければいけないと、思わされますね。
明日、続きをお送りします。
新婚のブータン国王夫妻が来日、6日間滞在
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http://www.news24.jp/articles/2011/11/17/07194658.html
ラベル:ブータン
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