戦死者の死を決して無駄にしないために、
この国に、神の下で
自由の新しい誕生を迎えさせるために、
そして、人民の人民による人民のための政治を
地上から決して絶滅させないために
この国に、神の下で
自由の新しい誕生を迎えさせるために、
そして、人民の人民による人民のための政治を
地上から決して絶滅させないために
南北戦争150周年、「ゲティスバーグの戦い」を3日がかりで再現 米
国際ニュースAFPBB
写真31枚
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7月4日はアメリカの独立記念日、5日に祝ったりもするようですね。知りませんでしたが、時代はもっと後になるのですが、「ゲティスバーグの戦い」は7月1日〜3日だったようですね。
今年で、南北戦争が始まってから150年が経ったということです。一番の激戦として有名な「ゲティスバーグの戦い」は、1863年でしたが、このたび、当時と同じ3日間かけて忠実に再現したようです。
南北戦争は1861年4月12日から1865年4月9日まで丸4年間も、同族同士が闘いました。両軍で62万人もの死者を出しました。
ゲティスバーグといえば、リンカーンが演説をしたことでも有名です。戦没者墓地の奉献式において語られたもので、わずか2分、272語1449字という短い演説でしたが、歴史に残るものになったんですね。
ゲティスバーグ演説
87年前、われわれの父祖たちは、自由の精神にはぐくまれ、人はみな平等に創られているという信条にささげられた新しい国家を、この大陸に誕生させた。
今われわれは、一大内戦のさなかにあり、戦うことにより、自由の精神をはぐくみ、自由の心情にささげられたこの国家が、或いは、このようなあらゆる国家が、長く存続することは可能なのかどうかを試しているわけである。われわれはそのような戦争に一大激戦の地で、相会している。われわれはこの国家が生き永らえるようにと、ここで生命を捧げた人々の最後の安息の場所として、この戦場の一部をささげるためにやって来た。われわれがそうすることは、まことに適切であり好ましいことである。
しかし、さらに大きな意味で、われわれは、この土地をささげることはできない。清めささげることもできない。聖別することもできない。足すことも引くこともできない、われわれの貧弱な力をはるかに超越し、生き残った者、戦死した者とを問わず、ここで闘った勇敢な人々がすでに、この土地を清めささげているからである。世界は、われわれがここで述べることに、さして注意を払わず、長く記憶にとどめることもないだろう。しかし、彼らがここで成した事を決して忘れ去ることはできない。ここで戦った人々が気高くもここまで勇敢に推し進めてきた未完の事業にここでささげるべきは、むしろ生きているわれわれなのである。われわれの目の前に残された偉大な事業にここで身をささげるべきは、むしろわれわれ自身なのである。―それは、名誉ある戦死者たちが、最後の全力を尽くして身命をささげた偉大な大義に対して、彼らの後を受け継いで、われわれが一層の献身を決意することであり、これらの戦死者の死を決して無駄にしないために、この国に神の下で自由の新しい誕生を迎えさせるために、そして、人民の人民による人民のための政治を地上から決して絶滅させないために、われわれがここで固く決意することである。
ゲティスバーグ演説 (1863年)
About the USA :アメリカ大使館(日本)
同じサイトで原文も読めます
About the USA :アメリカ大使館(日本)
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このリンカーンの演説は、歴代の大統領演説の中でも最も有名なものであり、独立宣言、合衆国憲法に並ぶアメリカの歴史で意味のあるものとされています。そして、多くの国や世界中の人々に影響を与えていきました。
日本国憲法もその影響を受けています。
特に有名なのは最後の一文ですね。
この言葉はリンカーンのオリジナルではない。今知られている一番古いものはジョン・ウィクリフが聖書を英訳した著作の序言に"This Bible is for the government of the people, by the people, and for the people"(「この聖書は人民の、人民による、人民のための統治に資するものである」)とあるのに始まる。その言葉を引用したウェブスター、さらにそれを引用したパーカーと順次引用され、リンカーンの引用に至る
もともとは、聖書と神が前提の言葉だったんですね。
訳ではわかりにくいですが、this nation, under God,というように、区切られてはいますが、「この国」という言葉を神のもとの国であると説明し、強調しているような話し振りです。
日本も神の国と言っていた時期がありますが、もちろん、この場合はキリスト教的な神であって、この世界を創造した神ということになるでしょう。
「神様の下にあるこの国における、人民の人民による人民のための政治」ということになりますね。
人民(people)という言葉は、なんだか馴染みがなく、好きではありません。「国民」という言葉を避けて使ったリンカーンの意を理解して訳したとしたら、すごいですが。
「人々」とか訳した方が自然かと思うのですが。もう、一度この訳でインプットされていますから、そのままがいいでしょう。
リンカーンはこの南北戦争において、奴隷解放宣言をし、それによって北軍に大義名分を掲げることになり、勝利に導いたとも言われます。ただし、南部にいた奴隷たちは解放されたものの、差別と偏見は根強くあり、多くの問題を残しました。
リンカーンが語った、人民(people)には、おそらく黒人も含まれていたとは思うのですが、はっきりとした事実はわかりません。しかし、彼の語った言葉は本人の思い以上に、真実の言葉として生き続けているような気がします。真実だから、力があり、後々まで残ったのです。
この時のメイン・スピーカーは2時間も話したのだそうですが、その長い演説のことを今では知る人はいませんし、語った人というのも、よく知りません。分からないものですね。
独立宣言の言葉を紹介した時にも感じましたが、言葉の力というのは、すごいです。アメリカ独立記念日、私は何から独立したのかなぁ?!
多くの犠牲者を出した、3.11の災害。何のための政治をしているのか、誰の誰による誰のための政治なのか、と思わされる日本の在りようですが…。
被災者を悼む名演説どころか、迷言・暴言ばかりが目立つようで、かたわらいたいです。
写真は「クサギ」ひでわくさん
さて、奴隷解放というと、米国だけかと思うのですが、以前紹介した映画「アメイジング・グレイス」は英国における奴隷解放運動を描いた感動作品です。
参考に:
南北戦争 - Wikipedia
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