お彼岸が近くなると咲き始める
不思議な花、彼岸花──
この花には様々な別名があります。
どれだけ御存知でしょうか。
曼珠沙華
(ヒガンバナ)
村のまつりは
夏のころ、
ひるまも花火を
たきました。
秋のまつりは
となり村、
日傘のつづく
裏みちに、
地面(ヂベタ)のしたに
棲むひとが、
線香花火を
たきました。
あかい
あかい
曼珠沙華。
金子みすゞ
◇
(ヒガンバナ)
村のまつりは
夏のころ、
ひるまも花火を
たきました。
秋のまつりは
となり村、
日傘のつづく
裏みちに、
地面(ヂベタ)のしたに
棲むひとが、
線香花火を
たきました。
あかい
あかい
曼珠沙華。
金子みすゞ
◇
彼岸花、曼珠沙華。。。
みすゞの詩では花火にたとえたわけですが、確かに火を思わせるような、燃えるような色と、何かがほとばしるような激しさを感じる形をしています。
この色、形。。。魅せられるものがありますね。
みすゞのいうように、「花火」、それも「線香花火」を連想して見ると、なんかいじらしい思いのようなものを感じてしまいます。
◇
夏が逝き秋が訪なう その野辺に
焔のごとく咲く花は
去り行く夏の残り火か
唐紅のもみじ葉の
秋を染め抜くさきがけか
行きつ戻りつたゆたうような
季節の狭間の彼岸花
albireo
彼岸花: 風の詩
So-net blog
So-net blog
これは以前みつけたブログの詩で、彼岸花を「焔」と表現しています。
私は個人的に好きな詩なので、もう一度紹介させて頂きました。
◇
さて、彼岸花にはいろんな別名がありますね。
「曼珠沙華」(まんじゅしゃげ)はよく知られた名。
「天上の花」という意味で、慶事が起こる前触れには、赤い花が天からふってくるという仏教の経典によるとされています。
Wikipediaによると曼珠沙華は「白くやわらかな花」のことなのだそうです。
白い曼珠沙華もありますね。私にはこちらの方が「天上の花」らしい気がします。
他の異名も多く、死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)、幽霊花(ゆうれいばな)、剃刀花(かみそりばな)、狐花(きつねばな)、捨子花(すてごばな)、はっかけばばあと、不吉なものも多いのです。
花言葉は「情熱」「独立」「再会」「あきらめ」「悲しい思い出」「想うはあなた一人」「また会う日を楽しみに」。
やはり、亡くなった人を思い出すからかもしれませんね。
「彼岸」というのは、元々はあの世のことをいいます。お彼岸で家に帰ってきた御先祖さまたちが、再びあの世に帰っていけるように、導く花なのかもしれないと、感じるのです。
ご先祖様たちの一番の願いは、私たちが正しく生きつつ、幸せになること、これに尽きます。それが、何よりの、先祖供養かと思います。
よいお彼岸をお過ごしください。
写真は:秘密の場所。
白がたくさん咲いているね。
by (C)芥川千景さん
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撮影者に許可を得て使用しています
無断転用はご容赦願います
白がたくさん咲いているね。
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