汝の敵を愛し、
迫害する者のために祈れ。
イエス・キリスト
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迫害する者のために祈れ。
イエス・キリスト
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今日は、友人が教えてくれた、パキスタン北西部およびアフガニスタンで 医療活動をしている、日本人医師のお話を紹介します。
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アフガンの人々は、仕事は無い、家も無い、お金も無い、食べ物も無い、飲み水も無い、何もかも無い無いづくしの状況に追い込まれています。
助けを求めても、豊かな先進国は 手を差しのべようとはしませんでした。声を聞こうとさえしなかったのです。 徹底的に無視されました。
そんな絶望的な状況に追い込まれたら、私だってテロに走りますよ。
アフガン人にとって「法」とは「イスラム法」と「復讐法」です。
アフガンはシルクロードの十字路があるため、古代から現代にいたるまで 戦争が繰り返されました。
「やられたらやり返せ」という考え方でなければ 生き残る事が出来ない土地です。
話が脱線しますけれど、 アフガンと同じように戦乱が絶えなかったパレスチナに生まれ育ったイエス・キリストが 「汝殺すなかれ」と説いたのは、とてつもないことでした。
「生き残るための復讐を禁じた」 というのは実に極限状態の決断なのです。
私も似たようなことがよくあります。
無医村へ診察に行きますと、びっくりするほどたくさんの人々が集まります。 待ちきれない人々が怒って投石をします。 発砲することも珍しくありません。
アフガン内では内戦が続いているので、多くの人が銃を持っています。ロケット砲を打ち込まれたこともありました。また援助団体の派閥闘争に巻き込まれて、戦略にはめられかけたこともあります。
そのたびにアフガン人は怒って、「仕返しだ、やり返せ」といきり立ちます。
その度に私は「復讐をしてはならん」と言います。
すると彼等は目を丸くして「ドクターは正気か」と驚きます。
私は「復讐をすれば必ずあとで仕返しを受ける。今は我慢だ」となだめます。
これを17年間やってきました。
また脱線しますけれども、アフガンを含むイスラム教圏において、イエスキリストは、ムハマンドに次ぐ予言者として崇拝されています。
なお、私も一応クリスチャンです(笑)
中村哲
講演会 「孤立のアフガン」での講話内容の一部です。 (福岡市内での講演)
講演会 「孤立のアフガン」での講話内容の一部です。 (福岡市内での講演)
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とても素晴らしいことをおっしゃっていますね。
「復讐をしてはならん」と言い続けていかれる姿勢は素晴らしいと思います。
クリスチャンとして、イエス・キリストの生き様を受け継いでおられるのでしょうか。
ところで、「汝殺すなかれ」とは、モーセの十戎の一つです。
(私の記憶では、十戒ですから、当然イエスも取り上げている言葉ではありますが…)
イエス・キリストはそれを踏まえて、「汝の敵を愛せよ」と言われました。
復讐をしない、恨まない、許し、愛す…。
どれも難しいことばかりですが。
愛を動機として、正しいかどうかの判断は良心に求めるようにしていきたいです。
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