昨日に引き続き、まどみちおさん特集、今日は毛利衛さんがスペースシャトルで紹介していた詩を紹介します。
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『頭と足』
まどみちお
生きものが 立っているとき
その頭は きっと
宇宙のはてを ゆびさしています
なんおくまんの 生きものが
なんおくまんの ところに
立っていたと しても…
針山に さされた
まち針たちの つまみのように
めいめいに はなればなれに
宇宙のはての ぼうぼうを…
けれども そのときにも
足だけは
みんな 地球の おなじ中心を
ゆびさしています
おかあさあん…
と 声かぎり よんで
まるで
とりかえしの つかない所へ
とんで行こうとする 頭を
ひきとめて もらいたいかのように
◇
『頭と足』
まどみちお
生きものが 立っているとき
その頭は きっと
宇宙のはてを ゆびさしています
なんおくまんの 生きものが
なんおくまんの ところに
立っていたと しても…
針山に さされた
まち針たちの つまみのように
めいめいに はなればなれに
宇宙のはての ぼうぼうを…
けれども そのときにも
足だけは
みんな 地球の おなじ中心を
ゆびさしています
おかあさあん…
と 声かぎり よんで
まるで
とりかえしの つかない所へ
とんで行こうとする 頭を
ひきとめて もらいたいかのように
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科学者ではないのに、真実を捉えていることに、宇宙の専門家である毛利さんも驚かれたようですが、物事を極めている人ほど、まどみちおさんの詩の優れた点に、感銘を受けるのかもしれません。
物事の究極をつかむ、真実の言葉にとてもパワーを感じます。
「針山にさされたまち針」はとても分かりやすいイメージで、視覚的にも面白い。
地球の引力に守られて立っている私たち。母なる地球のおかげです。
「おかあさあん」と呼ぶ感じもいいです。
シンプルで優しい言葉を通してつづられる詩。
宇宙の愛のようなものを感じさせてくれます。
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