最愛の娘が10歳となり、学校で1/2成人式をするといいます。そのため先日、小さい頃の写真と、娘への手紙を準備しました。
4年生となった娘は、4人兄弟の中の紅一点、順番では3番目に生まれました。
この少子化の時代に、子どもが4人というだけで、ちょっとすごいと言われるのですが、私たち夫婦にとっては、一人ひとりが、かけがえのない宝物です。
宝物は磨かなければ光りません。磨くにはどうしたらいいか。
1/2成人式のこの、娘への手紙の中で、私はある約束をしたのです。
*
あなたの生まれた日は、桜が満開でした。あなたが生まれてくるのを喜ぶように、花がほころんでいました。
あなたの名前は、春に花がつぼみを開いて咲いていくように、人々を笑顔にさせてあげられる、そんな明るい女の子に成長してほしいと願い、名づけました。
名前の通り、明るく、そして女の子らしい優しさをもった子になってくれましたね。
これからの10年は、今までの10年より、もっとあっという間に過ぎてしまうことでしょう。その時、立派に成長したあなたに会えるのがとても楽しみです。
10年後のあなたは、保育士の仕事を目指しているでしょうか。それとも、どこかの女子大生になっているでしょうか。
写真を選ぶとき、懐かしくて、どれもかわいく見えて、選ぶのが大変でした。
今の10歳のあなたは明るく元気にがんばっていて、とても輝いています。いつまでも、純粋さを忘れないでね。いつも大好きだったよ。
お母さんは、今日、あなたに約束したいと思います。
10年後に会うときまで、世界中の人が幸せになることを信じて、祈ります。
そして、人の役立つことをしていきます。
何もできないときは、笑顔と明るい挨拶をします。
そして、あなたがよい人たちと出会い、りっぱに成長して、社会人となる日を信じて、祈ります。
10年後の20歳の成人式を過ぎれば、お父さんのような素晴らしい人と幸せな家庭をもてるようにいつも祈ります。
いつも神様があなたを見守り愛してくださるように、お母さんも祈っています。
*
親というのは、突きつめていくと、後姿を見せてあげ、陰で祈ってあげるしかできません。
子供という貴い命を預かる立場としては不甲斐ないのですが、普段は偉そうなことを、あれこれ命令口調で言ってはいても、実は子どもに育てられている、と感じる毎日です。
娘のこれまでの10年間、またこれからの10年間を考えた時に、何ができるかなぁというと、心の財産を遺してあげるしかないでしょう。本物しか意味がありません。
これまでも体当たりの子育てでしたが、これからは子どもたちに直接的にしてあげることが少なくなる分、世の中に奉仕し、人様の役に立っていきたいと考えています。
手紙には書き忘れましたが、夫婦仲良くすることも、子どもに遺す財産でしょうか。
見えない愛情、見えない祈りを積み重ね、よい絆つくりをしていきたい。
そういうものが、永遠不滅の本物の財産であり、子どもの未来を輝かせるものだと信じます。
親が本物になるしか、宝石を輝かせてあげられません。
お金は借りて大きくすることもできますが、愛情は借り物ではできません。
また、本当に大切なものは、目に見えません。
しかし逆を言えば、真心をこめた物、また祈りをこめてしてあげたこと、それは大切なものとなることでしょう。
10年後の成人した娘の姿、それがラブレターの返事であり、私がどれだけ約束を守ったかの成果だと思うのです。
この記事の文章は、kuri-maのオリジナル作品です。
プロミスのエッセー大賞にも応募しました。
無断のコピー転用はご容赦ください。
神秘的、キリスト像の上空走る稲妻 ブラジル
◇ブログをご覧になった全ての方へ◇