遠くから
みている
相田みつを
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みている
相田みつを
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日本人夫婦の4分の1、過去1年に性交渉なし、日大・WHO共同調査
国際ニュースAFPBB◇
国際ニュースAFPBB◇
相田みつをさんの書に添えて、精神科臨床教授である佐々木正美先生がお話をしている本「育てたように子は育つ」から、紹介してみたいと思います。
「遠くから みている」この言葉に対する佐々木先生のコメントです。
母親の過剰な配慮は、逆効果
極端に子どもの生活に深入りする母親は、自分の夫との精神生活が不在している場合が多い。夫との生活に充足感が得られないから、子どもの将来への幻想にすがろうとする。ところが母親の過剰な配慮に、子どもの方で感謝しているケースは余りない。深夜の勉強中、夜食を作ってくれても、志望大学に合格できなかったときの母親の落胆ぶりが思われたりして、感謝するより先に、子どもは家や両親から逃げ出したくなる。自立を阻まれ、親の存在が重荷になる。家出をしたり、拒食をしたり、暴力的な反抗を繰り返したり、時には自ら死を選んだりする。
上に掲載のニュース記事は、夫婦関係のニュースですが、そこから、親子の問題も見ることができると思うのです。
過干渉というのは、母親にありがちなタイプのひとつですね。佐々木先生も、夫との精神生活が不在、充足感の得られない母親に多いと指摘しています。
特に不倫夫婦や、セックスレス夫婦というのが増えているようです。
夫が悪いとは一概に言えませんね。くつろげる明るい家庭であり、性格がかわいい奥さんなのに、外に愛人を作るというなら、夫が一方的に悪いですが…。
外での疲れを癒してもくれない、性生活にも応じてくれない、では冷め切るのは明らかです。
夫との生活がうまくいかないと、母親は子どもに入れ込みます。(セックスレス夫婦にもいえます。)過干渉になりやすい。これは、佐々木先生だけでなく、多くの専門家の先生が指摘することです。非行に走る子どもの大半は、両親の不和の家庭だとも言われています。
過干渉気味であっても、なんとか子どもが成長し、結婚すると、今度はそれが嫁姑問題になってくるわけです。
また、娘の場合は、逆に親も子も離れず、しょっ中実家に入り浸ったたり、夫が長男でも関係なく、入り婿に近い状態、2世帯住宅にしたりとかして、いわゆるマスオさん家庭となったりします。
そういう家庭が問題だというわけではなく、家庭もそれぞれの特色があってもいいのですが、マスオさん家庭は、特に男性、夫を立ててあげ、仲のよい夫婦を心掛けた方がいいでしょう。
夫婦生活の疎遠さ、不仲、そういう中で、子どもがストレスを感じ問題に発展することも、よく知っておいた方がいいでしょうね。
子どもに問題がある、この子は問題児、と決めつける前に、親がその夫婦関係を見直したほうがよい、ということでしょうか。
様々な精神障害、非行、また同性愛の原因となるのも、家庭の、特にお母さんの生き方、子どもへの対し方が大きいというのです。
お母さんは、息子を「理想の息子」にしようと入れ込むよりは、まず夫を喜ばせることを考えた方がいいということになりますね。
子どもにとっては、両親が仲良くしてくれるのが、元気の素です。
そして、「親」という字のごとくに、木の上に立って見ている、見守る存在がいいのでしょうね。