なみだをこらえて
かなしみにたえるとき
ぐちをいわずに
くるしみにたえるとき
いいわけをしないで
だまって批判にたえるとき
怒りをおさえて
じっと屈辱にたえるとき
あなたの眼のいろが ふかくなり
いのちの根が ふかくなる
相田みつを『 いのちの根 』
目は「心の窓」といったり、「口ほどにものをいう」といったりしますが、
人間の心は隠せるようでも、目にはその心、愛情が表れます。
男性の心がわからない時、とかくその言葉で騙される女性がいるということですが、聞いて気持ちのいい言葉を語ってくれるから愛情が深いわけではありません。その目の中に、あなたを愛しているのか、自分自身を愛しているのか表れるのです。
相田みつをさんが語る「眼の色が深くなる」ということは、
人間の内面が深くなるということでしょう。
そして「いのちの根」が深くなる、というのは
その内面が強く逞しくなるということではないでしょうか。
「根」は目に見えません。隠されています。
もっとも大切なところにしまってあるものです。
「自分にとって一番大切なものは自分のいのちなんだよ」と言われるように
相田みつをさんにとって「いのち」というのは最も尊いもの。
この「いのち」というのは、ただの生き死にの命ではなく、もっと大切なものを表すような気がします。
その「いのち」の「根」というのは、一番大切なものの中でさらに奥に隠してあるもの。根源となるもの。存在の意義ともいえるもの。
「いのちの根」とはすなわち「魂」と置き換えることもできるのではないでしょうか。
見えないけれども、深くすることのできる「いのちの根」とは、ひとりで育むものではなくて、人との関わりの中で育ててもらっているような気がします。
「かなしみ」「くるしみ」「批判」「屈辱」そういったものは
一人で感じたのではなく、人から与えられたもの。
しかし、そういうものを肥料としながら、美しい「いのち」の花を咲かせるのです。
それは見えないようで、あなたの目の輝きの中に深さの中に
表れるようになっています。
誰も見ていないところであなたの流した涙、黙って押さえ込んだ愚痴や言い訳や怒りが、あなたの「いのちの根」、あなたの見えない品性を高め、魂を輝かせるのです。
Good luck!
さぁ、笑顔と挨拶で今日もいい一日を!